ホンダ シビック タイプR(FL5)、無事に2025年2月8日に納車されました。注文したのが2022年9月18日ですから、納車までの納期は2年5ヶ月弱。
なかなかやってこなかったシビック タイプR(FL5)。私より後に注文した人はまだ納期の連絡のない方も。
ポルシェ 718ボクスター GTS 4.0の納期が1年、メルセデス・ベンツ GLBの納期が1年11か月、フェアレディZ(RZ34)が2年8か月と、軒並み納期の長い車ばかりに巡り合っている私ですが、さすがに長かったです。。。
そこで、2025年10月16日現在の、ホンダ シビック タイプR(FL5)の注文から納車待ち、納車までの流れ、納期について、実際の体験談付でお伝えします。また、納車待ちの間に発売された2025年1月に発表されたレーシングブラックパッケージの注文可否、納期についても触れています。
シビック タイプR(FL5)の納車後のドライブインプレッションは下記にまとめてあります。
ホンダ シビック タイプR(FL5)、ポルシェ乗りによる納車当日、初ドライブインプレッション
ホンダ シビック タイプR(FL5)、納車後1,000㎞。禁断のべた踏み、不整路。その時クルマは?
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【比較】ポルシェ 718ボクスター vs ホンダ シビック タイプR(第2回) ワインディング編:サラブレッドと下町ファイターが対決!
購入の決めた際の試乗については下記についてまとめてあります。
【試乗】ホンダ シビック タイプR(FL5)、購入に至った試乗を振り返る
シビック タイプR(FL5)の現在の注文受付状況は?
ベースモデルの注文は受け付けていない
残念ながら、2025年2月8日現在、シビック タイプRのベースモデル(2022年9月発売。4,997,300円)については、注文を受け付けていません。2023年1月から長らく受注停止中です。
カタログには載っているのでベースモデルも受注再開するのかと思っていたのですが、無理のようです。
2025年1月18日にディーラーに行ってお話した時も、
・ベースモデルの販売再開の予定はない
と明言されておりました。
唯一注文できるのは、次に述べる「レーシングブラックパッケージ」のみです。
レーシングブラックパッケージ発表!だったが。。
2023年1月から長らく受注停止だったシビック タイプR(FL5)ですが、ようやく2025年1月23日にレーシングブラックパッケージが発売されました。
価格は5,998,300円。
が、非常に限られた台数でこちらもすぐに受注停止。
2025年9月4日、うれしいレーシングブラックパッケージの受注再開
しばらく受注再開はないのかと思いきや、2025年9月4日からレーシングブラックパッケージ受注再開のお知らせが!
価格は6,179,800円。18万円ほど値上げとなりました。
こちらに関しては受注台数など、わかっていることが少ないのでまた判明したらお伝えします。
レーシングブラックパッケージの納期は?
今回のレーシングブラックパッケージの納車は2026年4月以降とのことです。
2022年中に発注していた人の分がようやく2025年9月~10月でほぼ全数納車されたようです。
その後レーシングブラックパッケージの第1回申し込み分(おそらく3,000台程度)の生産に入って、2026年初頭に第2回申し込み分の生産が行われる、ということのようです。
シビック タイプR(FL5)、注文から生産~納車までの大まかな流れ、納期
2022年注文組(2023年1月の受注停止前)の納期は?
2022年9月発注の私の場合で、注文から納車まで、
納期は2年5ヶ月。2022年10月と11月にはかなり多くの注文が入ったようで、その時期に注文された方はキャンセルの出た車が運良く回ってきた、などのことがない限り納期は2年6か月以上になっているようです。続々納車の話も聞くのですが、中には、まだ目途すら聞いていない、という方も。
注文から納車までの流れを細かく見ていきましょう。
(1)注文からメーカー正式受注(枠の確保)まで:2~3か月
(2)メーカー正式受注から納期見通し連絡まで:2年弱
(3)納期見通し連絡から納車まで:3ヶ月弱
これを見てもわかるとおり、納期見通しの連絡のまだない方は、これからまだ3か月以上は納車までの日数がかかるかもしれません(ディーラーによって違うかもしれませんが)。
個別に見ていきましょう。
(1)注文からメーカー正式受注までは2~3か月
注文の方法、予約金など
2022年発売時は、注文は通常の車の購入と同じ形で行われました。
注文書を書いたのみで、転売をしないことを約束するための誓約書を書くといった作業は一切ありませんでした。
注文時の予約金は、ディーラーによってまちまち。私がお世話になったディーラーでは予約金は少量取られましたが、別のディーラーでは「予約金はとっていない」とのことでした。
メーカー正式受注
ホンダではメーカーからディーラーに対して毎週オーダー枠が発行されるらしく、そこでディーラーがオーダーを入れることによりメーカー側で正式受注するようでした。
注文を入れてから、枠が来てメーカー正式受注になるまでは約2.5~3か月。
他社に比べると、メーカー正式受注のタイミングがけっこう早い、というのがホンダのちょっとした特徴(他社の場合は生産される6-8か月前に連絡が来ることが多かったです)
ちなみに、「万一の時はキャンセルできるのですか?」と聞いたら「可能」とのことでした。
そういう意味では、枠を押さえるとはいえ、ほとんど同じ仕様の車を作ることになるので、この後にキャンセルが出てしまってもほかのユーザに割り当てできる、という考えなのだと思います(ポルシェの場合は受注生産で仕様もバラバラなので、このタイミングでそれなりの「縛り」が入るようでした)
このタイミングでの書類のやり取りはありません。すべて電話でのやり取りで終わりました。
そういう意味で、ホンダにおいては注文から納車までの間にディーラーとのやり取りがほとんどない、というのが特徴だと思います。縛りも少なく、全体的におおらかな感じ。同時期に購入・納期待ちしていたフェアレディZ(RZ34)と比べると大きな違いでした。笑
(2)メーカー正式受注から納期見通しの連絡までは2年弱
メーカー正式受注から納期見通しの連絡(いつ頃生産完了しそうかという連絡)までは2年弱かかりました。
納期見通しの連絡は、「年明けくらいに車が完成する」という内容です。
2022年10月、11月も相当数注文が入っていたので、そのタイミングで注文されている方は、2年よりももう少し長くなっているかもしれません。
それにしても、この間の連絡は年末の休業日の挨拶のみ!ほとんど忘れたころに連絡が来る、というのが実情でした。
(3)納期見通し~納車までは3ヶ月弱
納期見通しの連絡から納車までは3ヶ月弱、といったところかと思います。
納期見通しについては、電話で知らされました。
電話をもらったタイミングで「2か月後くらいに完成する」旨告げられました。車の完成時期から実際の納車までは、諸手続きを入れると3~4週間。というわけで合計3か月弱となります。
(事例)ホンダ シビック タイプR(FL5)の納期
私の場合:注文から納車までの全体スケジュール
ここからは、私の場合の、注文からメーカー正式受注、そして納車待ち、待望の納車までをたどってみたいと思います。
私の場合は、下記のような日程で進みました。
| 日付 | 注文からの月数 | 内容 |
| 22/9/11 | 試乗 | |
| 22/9/18 | 注文、予約金振込 | |
| 22/12/中旬 | 3か月 | メーカーによるオーダー受付と正式受注 |
| 24/11/18 | 2年2か月 | 納期目途の連絡 |
| 25/1/19 | 2年4か月 | 注文書記入、ディーラーオプション最終決定、納車日決定 |
| 25/2/8 | 2年5か月弱 | 納車 |
私の場合、注文してから納車までは約2年5ヶ月かかりました。
試乗(2022年9月11日)
シビック タイプRの試乗は9月上旬から順次行われました。私が行ったお店は、ちょうど配備から2日目。横浜市内では一番早かったため、少し離れていたもののお伺いすることにしました。ちなみに、その後10日間の間に配備されたお店は増えたようでした。
注文時には予約金が必要と伺いました。また、注文後はボディカラーの変更はできないと告げられました。
そのため、その日のうちに別のディーラーの展示車を見に行きました(最終的には最初のディーラーの試乗車であるチャンピオンシップホワイトに決めました)
たまにお伺いしていた家の近くにも電話したところ、予約金についてはとらないとのこと。少し気持ちも揺らぎましたが、基本は試乗させてもらったところの担当営業の方から買おうと思い、ディーラーは変えませんでした。
注文(2022年9月18日)
再度ディーラーにお邪魔し、シビック タイプR(FL5)の注文を入れました。
注文に当たっては、注文書に記入・押印するという非常にオーソドックスなもの。
オプションがほとんどない車で、ディーラーオプションは直前に決める形なので、決めるのは色くらいでした。
ディーラーの方曰く、注文はかなり多く入っているため納車までに2年ちょっとかかるかもしれないが、生産は確実にされるとのこと。
こちらは急いでいないこと、むしろ2025年になってくれた方がありがたいことを告げました。
予約金については、少額にしてもらえました。
万一の時のキャンセルの取り扱いについても確認しました。
違約金はかからず、予約金は返還されるとのことでした。
メーカー正式受注の連絡(2022年12月中旬)(記憶がおぼろげ)
2022年12月のある日、ディーラーから連絡があり、メーカーへのオーダーが通って無事正式受注になったとのこと。多くの方が、注文から3か月以内で、メーカー正式受注となるようでした。
できるだけ早く車が欲しい方の中には、メーカーへのオーダーに入るまでの順番を聞いて、オーダーが早く入りそうなディーラーを選んでいる方もいらっしゃるようでした。また、ディーラーの方のお話によると、「あまりありがたくはないが複数のディーラーに注文を入れていて、片方のオーダーが受け付けられたらもう片方をキャンセルにする方もいらっしゃる」とのことでした。
納期見通しの連絡(2024年11月18日)
その後、年末のあいさつはあったものの、特に進捗はなく2年近くが過ぎました。
そして、11月18日に、納期見通しの連絡が来ました。「年明けには車ができるようですので、書類の用意をお願いします」とのこと。その後、2025年1月年初にもう一度電話をもらい、具体的な書類提出スケジュールを決めました。
必要書類は下記のとおりです:
・委任状
・印鑑証明書
・車庫証明取得用の書類(マンションの場合は使用許諾証明書など)
最終の注文書記入、ディーラーオプション決定、納車日決定(2025年1月18日)
2025年1月18日にディーラーを訪問。ご担当の方とは2年4ヶ月ぶりの再会(笑)。
(1)委任状への押印をします。
(2)ディーラーオプションを決めます。支払総額を確定します。
私の場合、保管場所の関係でボディカバーを追加注文。ホーンもユーロホーンにしました。あとはコーティングをいいのに変えました。通常コーティングは専門業者にお願いするのですが、点検の際に一緒にやってもらえると何かと好都合なのでこの車についてはディーラーでお願いすることに。
(3)注文書に記入します。
(4)納車日を決めます。
車庫証明等の手続きがあるため、打ち合わせから納車までは最短で15日くらいのようでした。
2月初旬は予定があるため、2月8日に決定しました。
それにしても、納期調整をしてもらっていたフェアレディZ(RZ34)よりも早く納車されることになってしまいました。。。
シリアルナンバーはいくつになるでしょうか!?(→40,000に行く手前でした!)
無事、納車(2025年2月8日)
長男と二人で受け取りに行きました!
納車当日のファーストインプレッションはこちらにまとめています。

ホンダ シビック タイプR(FL5)の価格改定・モデルチェンジ・スペシャルバージョン情報
納期待ちの間(約2年5ヶ月)の間の価格改定情報・モデルチェンジ情報を載せておきます。ホンダさんの場合、2年半後の納車についても注文時の価格で購入できるという、非常に紳士的な対応でした(つまり、その間のモデルチェンジ・価格改定はナシ)。
2022年9月モデル
シビック タイプRは、2022年9月2日に、1グレードで発売を開始。
価格は4,997,300円。
以後、2023年1月19日の受注停止までに申し込んだユーザには、注文時の価格のままデリバリーされます。
2025年1月10日、レーシングブラックパッケージ発表、1月23日発売
2023年1月の受注停止から2年、ようやく受注再開のめどが立ち、受注を再開しました。

販売されるのはレーシングブラックパッケージのみ。
価格は5,998,300円。
台数は5,000台以下とみられます(3,000台程度か?)。
ちなみに、おそらく今回の値上げは原材料を含む製造原価の値上げ分が大きそうです。特に原価の高いエンジンはホンダのオハイオ州にある工場から完成品を輸入しているため、為替の影響も大きそう。発売時(2022年9月2日)のドル円レートが130.88円、2025年1月10日(レーシングブラックパッケージ発表日)のドル円レートは159.18円でしたので、ざっと22%円安ドル高に振れています。
ちなみに生産は埼玉製作所完成車工場(寄居工場)。フリードやステップワゴン、シビック、ZR-Vを生産している工場)です。
2025年9月4日、レーシングブラックパッケージ受注再開
価格は前述の通り6,179,800円。18万円ほど値上げとなりました。
おまけ:なぜベースモデルと異なるバージョンが出てきたか?
今回、ベースモデルの値上げではなく、異なるバージョンの発売という形の発売となりました。
これは、販売価格を上げざるを得ないメーカーとしては購入者(以下、ユーザ)への最大限の配慮だと感じました。
仕様を変えないで大幅な値上げをすると、そのモデルを買ったユーザが車を手放す時に損してしまいます。
なぜなら、中古市場で買うお客さんから見たら、例えば仕様の同じ2024年モデルと2025年モデルで100万円の販売価格の差があったら、おそらく安い方の2024年モデルを選んでしまうからです。
需要側がそうであれば、中古車販売業者も2025年モデルの買取価格を2024年モデルより大幅に上げることはできません。結果として、「値上げ後モデル」を手にしたユーザは、販売時の相対的な価格崩れによって損をしてしまいます。
このようなことがおこらないようにするには、ユーザに何らかの「従来モデルとは別の」付加価値を提供する工夫が必要になります(もちろん、メーカーとしては、100万円高くても新車を買ってもらうために工夫することが大前提です)。
今回のホンダは、そういった観点から、内装中心ではあるものの少しでも、(新車ユーザに加えて中古車ユーザにも)「これなら買ってもいいかも」と思ってもらえるような商品にしようとしたのだと思います。実際に数千台のためにこうした仕様変更をするのはけっこう手間ですし割の合わない仕事だと思うのですが、それでもそういうことをわざわざしてくるところをみると、「ホンダさんはユーザを大切にしているなぁ」と思います。
余談ですが、こうした時に「黒」を選んでいるところに、絶対失敗できない(炎上させたくない)というホンダさんの姿勢が見られます。。
(赤のシートは敬遠されていた(から変更した)、などと書いている記事を見ますが、それはないと思います。それであれば「黒」を追加すればいいだけの話ですし、実際販売に苦心していた車でもないので。上述の通り、「買ってもらう理由をつけるために仕様変更をすること」が至上命題であり、その際に失敗できないため(「100万円値上げしてこの仕様はないだろ!」みたいに炎上することを最も避けたいため)、鉄板色であるブラックを選んだ、というのが真相だと思います。)










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