スバル レガシィ 3代目のセダン(B4)をベースにした限定車、S401 STiバージョンを迎えてから2023年3月で2年経ちました。この車の魅力を、買うことになったきっかけなど個人的な出会いの思い出も絡めて、オーナー視点で紹介します。気になる燃費についても書いています。

スバル レガシィ 3代目との初めての出会い

2002年冬、マイファーストカーの購入に当たり3代目レガシィのツーリングワゴン(BH)最終型に試乗。夕方の環状2号線を妻と一緒に試乗しました。

水平対向4気筒独特のビートが聞こえてきますが、以前運転させてもらった、会社の先輩が所有するBG型(2代目)レガシィに比べると圧倒的にエンジンが遠くに聞こえ、そしてボディがガッチリしている。

直進安定性は高いのに、ハンドルを回すとしっかりとノーズが入ってきて全然ストレスがない。大人なスポーツワゴンだー!と感激した記憶があります。

スバル レガシィ ツーリングワゴン(3代目、BH)。ホームページより
試乗車と同型の3代目レガシィ。ホームページより

でも、当時は結婚したてだったこともあり、新車には乗らずに違う車(ボルボ940エステート13年落ちの中古)にしたのでした。


その後2009年に4代目レガシィ(BP5)最終型の購入でレガシィに乗る夢は叶えたのですが、3人目の子供が生まれて泣く泣くミニバンに乗り換え。

やっぱりもう一度レガシィに乗りたいと思っていたところ、購入検討当時には産まれていなかった車好きの息子にレガシィ S401 STiバージョン(以下S401)の中古車の存在を教えられ、息子と一緒に横浜から加古川まで日帰りで車を見に行ったのでした。

3代目レガシィと20年ぶりの再会

加古川で明石焼きを食べ、向かった先は町のガソリンスタンド屋さん。ここでS401に出会いました。S401は、後に述べるように、3代目レガシィのセダン(2代目B4)をベースにSTiが手を加えたコンプリートカーです。

19年前の車とは思えないほどの美しさ。もちろん試乗もOKとのことで、運転させてもらいます。おおお、この音!この車にはBlitzのNur Specのマフラーがついていたのでけっこううるさかったですが、フィーリングは最高!

即決!その場で持ってきたハンコを取り出し、注文書に押して帰ってきたのでした(帰りに息子と生まれて初めての姫路城に寄って帰りました)。

S401は、1か月後の2021年3月23日に納車され、その日に横須賀の立石公園までドライブしてきました。

スバル レガシィ S401 STiバージョン、横須賀市の立石公園にて。
納車当日、横須賀市の立石公園へドライブ

スバル レガシィ 3代目について

S401の紹介に行く前に、ベースとなった3代目レガシィについて簡単に触れておきましょう。

3代目レガシィは、ミスターレガシィこと桂田氏の強烈なリーダーシップのもとに作られた車だと聞いています。今のニュルブルクリンクチャレンジを率いている「車両開発の鬼」と言われた辰巳氏も、重要な役割を担っていますね。FFを廃止し、AWDに特化したのもこの車から。当時の販促ビデオをみても、開発陣の熱い思いがほとばしっていて圧倒されます。

スバル レガシィS401:どんな車?

概要

S401の正式名称はスバル レガシィ S401 STiバージョン。型式名はBES。

3代目レガシィのセダン(B4)のターボモデルであるRSKをベースに、開発陣がやりたかったことを実現したという車です。
2002年に限定400台で発売されました。
当時RSKの5MTが2,663,000円だったところ、S401は4,350,000円で登場。ベースとなったRSKよりも170万円も高いモデルでした。
リセール市場が確立した今であればすぐ売れたかもしれませんが、当時は売れず、300台いかずに生産終了。

しかし、その力の入り方と行ったらすごいものがあります。

スペック

まずはサイズ等から見ていきましょう。

ボディサイズ等

全長×全幅×全高(㎜)4600×1695×1400
ホイールベース(㎜)2650
トレッド 前/後(㎜)1465
車両重量 前/後/合計(kg)900 / 600 / 1500
前後重量バランス60.0:40.0
最小回転半径(ⅿ)5.6
車両重量は車検証記載のもの

見てわかる通り、幅が1700㎜未満になっており、5ナンバーサイズです。

前後重量バランスはかなりフロント寄り。もともとスバルの車はFF由来の設計であることがわかりますね。また、後述の通りS401ではフロント部分の補強がされていることもあり、よりフロントに重量が寄っているようです。

エンジン

続いて、エンジン。

エンジン形式EJ20
エンジン種類水平対向4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク(㎜)92.0×75.0
総排気量(cc)1994
最高出力293ps(216kW)/6400rpm
最大トルク343Nm(35.0kgm)/4400-5600rpm

レガシィ3代目(BE5、BH5)用のEJ20エンジンに対して専用ECUチューンとバランス取りにより13PSほどピークパワーが上がっているのと、より低回転でのトルクが出るように調整されています。ご存知の通りEJ20型エンジンはボアが長くストロークが短い、ショートストローク型のエンジンです。

足回り

続いて、足回り。

サスペンション形式(前)ストラット式独立懸架
サスペンション形式(後)マルチリンク式独立懸架
ブレーキ(前)ベンチレーテッドディスク+対向4ポットキャリパー
ブレーキ(後)ベンチレーテッドディスク+対向2ポットキャリパー
タイヤ(前)215 / 40 ZR 18
タイヤ(後)215 / 40 ZR 18
駆動方式フルタイム4WD

ブレーキが強化されています(後述)。

また、タイヤサイズはなかなか珍しい、215 / 40 ZR18。レガシィの通常モデルが215 /45 ZR 17なので、少しだけ扁平にしたかったのでしょう。ちょっとタイヤ選びの際に選択肢(特に在庫)が少ないかもしれません。

ギア比

最後にギア比です。

変速機形式6速マニュアルトランスミッション
1速3.636
2速2.375
3速1.761
4速1.346
5速1.062
6速0.842
減速比3.900

かなり低いギアです。100㎞/hの時6速で2,739回転(理論値)。現代の車は燃費を稼ぐため100㎞/h時に2,000回転を下回る車が多いですが、それとは対照的です。

RSKからの主な変更点

スバル レガシィ S401 STiバージョンのカタログ
文字びっしりのカタログ。走り関連の変更だけでこんなにある。

S401の、走りに関する(RSKからの)変更点はざっとこんな感じ。

・エンジンのバランス取り
・専用ECUチューン
・インタークーラーエアインテークの大型化
・専用エアダクトホース
・低背圧専用スポーツキャタライザー
・WRX用の6MT(TY85)を換装
・フロントシュアトラック式LSD
・ギアレシオの変更(16.5:1から15.0:1へ)。
・10mmローダウンの強化コイルスプリングとビルシュタインダンパーの専用チューニング
・専用開発タイヤ(ピレリP ZERO NERO)
・BBS鍛造アルミホイール
・リアサスリンクのピロボールブッシュ化
・フロント&リアスタビライザーの専用設計
・フロントストラットタワーバー
・フロントクロスメンバー取付部の剛性アップ
・エンジン・トランスミッションマウント強化
・ブッシュ類の強化
・ブレンボ製対向フロント4ポット、リア2ポットブレーキキャリパー
・専用ステンレスメッシュブレーキホース

内装も、専用メーター(240㎞/h、10,000rpmスケール)、専用シート(本革+エクセーヌ)など多岐にわたる変更とマッキントッシュオーディオ(中身はクラリオン)の標準装備、エクステリアもSTiパーツを付けるなど、とにかくやれることを全部やりました的なコンプリートカーになっています。

スバル レガシィ S401 STiバージョン。STiホームページより
STiホームページより

STiホームページにおけるS401の車両紹介を読む)

スバル レガシィ S401:エクステリア

さて、そんなこんなで我が家にやってきたS401ですが、どんな感じの車なのでしょうか。

まずはエクステリアをチェックしましょう。

この車を見回してすぐ気が付くのは、ボンネットが低いこと。現代の車は歩行者保護の観点からエンジンとボンネットの間に空間が必要ですが、20年前はまだそういうこともなく、水平対向エンジンの縦方向の薄さを利用して、セダンにしてはボンネットが低めです。また、個人的に好きなのはリアビュー。当時セダンを拡販したかったスバルの渾身の作だと思っています!

スバル レガシィ S401 STiバージョンのサイドビュー
ボンネットが低い。一直線に伸びるプレスラインものびやかできれい!
スバル レガシィ S401 STiバージョンのリアビュー
リアはストンと鋭角に落ちるデザイン。クリア素材のリアガーニッシュが左右をつないでいる。中に書かれた文字は「LEGACY」ではなく「SUBARU」

スバル レガシィ S401:インテリア

S401に乗り込んでみましょう。まずはサッシュレスのドア。4代目レガシィまではサッシュレスでした。いいなぁ。ただドアの開閉音はややチープ。4代目とは違います。

乗り込んで最初に感じるのは、やはりこの時代の車、横幅が広くないということです。何しろ5ナンバーサイズですから!

視界性能

視界は良いの一言!!スバルの車は今でも視界性能を売りにしていて、Aピラーの形状などは工夫されているのですが、この時代のスバル車もすごい。水平対向エンジンのおかげでボンネットは低く、Aピラーも細い。20年間で衝突安全性能の要求がどんどん厳格になっているので仕方のないことですが、20年前の車ってこんなにも見晴らしが良かったんだ、と思います。

スバル レガシィ S401 STiバージョン、Aピラーが細い
左側でもAピラーはこの太さに収まる
スバル レガシィ S401 STiバージョン、視界が良くボンネットが少し見える
目線の高さから撮影。ボンネットが少し見えるくらい

着座姿勢と調整機能

S401、座ってみると着座位置はやや高め。ダッシュボードがやや低いところにあることもあり、少し前方を見下ろすような感覚になります。このあたりは4代目レガシィで現代の車の運転感覚に近づいていることもあり(ヒップポイントは5㎜低くなっただけですが、ステアリングの取り付け位置が上がったのだと思います)、3代目はやはり一世代前の懐かしさがあります。

スバル レガシィ S401 STiバージョンドライビングポジション
着座位置は高めのため、ハンドルが斜め上を向いている

シートはS401専用。シート表面の素材や意匠のみの変更です。

やや大柄でホールド性はそこそこ。サイドサポート部の盛り上がりがあまりなく、柔らかめ。シートも4代目でかなり良くなった部分。(今でも私が乗っていた4代目レガシィは姉が乗り続けているので、たまに比較すると歴然とした差があります)

スバル レガシィ S401 STiバージョンのシート
大柄だがホールド性は今ひとつのシート

あと、この車にはテレスコピックがついてないので、ハンドルを結構近くにしたい私の場合(ラリードライバーほどではないが腕は曲げたい方)、ハンドルとの距離を最適化するとちょっと足が窮屈になります。こんなところも、20年前の車ってこんな感じだったなと懐かしさを覚えます。

スバル レガシィ S401 STiバージョンのチルト機構
テレスコピックはついておらずチルトのみ

ステアリングホイール、ダッシュボードetc…

ステアリングホイールはS401専用ですが、形はベースモデルと同じです(STiロゴが入ったり、ステッチが違うのみ)。

この車の場合、インプレッサ(GDB)用のSTiパーツに換装されているため純正のレビューはできませんが、今の車に比べると細めです。これも4代目になってかなり現代的になりました。

スバル レガシィ S401 STiバージョンのステアリングホイール(非純正)
ステアリングホイールは細め。径も現代の車より大きめ

ダッシュボードの素材はS401専用で、なかなか渋く、4代目レガシィで問題になった加水分解(ベタベタ現象)もほとんど起こっておらず、良い感じです。

スバル レガシィ S401 STiバージョンのコックピット
ダッシュボード遠景。質感含め頑張っていると思います

ちなみに、メーターは240km/hまで刻んでいるS401専用品です。

スバル レガシィ S401 STiバージョンのメーター。240km/h、10,000回転まで!
メーターは240km/h、10,000RPMまで刻んでいます

乗り込んだ感じは、20年の時代を感じますが、そういうところがまた良いのです。。。

スバル レガシィ S401:走り

エンジン

この車のハイライトはやはりエンジン。レガシィのターボモデル用のEJ20をベースに、S401用に吸排気とECUチューン、バランス取りしたもの。

スバル レガシィ S401 STiバージョンのEJ20型エンジン。シリアルナンバーは080
EJ20。シリアルナンバーは080。

低回転域を担当するタービンはレスポンスも良く、品の良い加速をします。ライトプレッシャーターボなのかなという感じ。しかし、ちょっと息つぎをした後に4500回転くらいから、モリモリモリー!という怒涛の加速が。ピークパワーを発生する6400回転を通り越して7000回転越えまで盛り上がりっぱなしです。AWDと相まって全く安定感は失わないのですが、別の車になったような加速感。モード変更しなくても「キャラ変」してるかんじでしょうか。
これはシングルターボになったBL/BPにはないマニアックな加速感です。最近こういうトルク変動するターボ、ほんとになくなった感があります。

スバル レガシィ S401のエンジン性能曲線(トルクカーブ)
エンジン性能曲線(トルクカーブ)。3500回転あたりからトルクが盛り上がっているのがわかるが、体感では急激な盛り上がりは4500回転くらいから。レガシィ S401のカタログより。

エンジン音

エンジン音、排気音は、もう言うことないです。私は等長等爆の澄んだ音も好きですが、これもやめられないですね。。加速するときの粒の揃った回転感も、水平対向エンジンならでは。ポルシェのもそうですが、私は水平対向エンジンが好きでたまりません。

ちなみに、マフラーは購入時BLITZのNUR-SPECがついていましたが、アイドリング時の音がかなり大きいためマンションの駐車場では気を遣いました。純正は手に入らなかったため、FUJITSUBOのLegalis R type EVOLUTION(新品)に交換しました。低音は少し控えめに、キレイな排気音になりました。

スバル レガシィ S401 STiバージョンのマフラー。FUJITSUBO Legalis R type EVOLUTIONをつけた
FUJITSUBO Legalis R type EVOLUTION

動画を2本紹介します。20秒くらいのものですが。。マフラー交換後です。

1本目は走り始め、低回転での走行音。

もう一本は、もう少し中回転域まで使った加速。ここからレブリミットまでキュインと回るところもお見せしたいところですが、それはまた機会があれば紹介します。

足回り

足回りはS401専用チューンで硬いですが角は取れていて洗練されています。一方で柔らか過ぎてぐにゃっとなることもないです。少なくとも試乗したことのある4代目レガシィ(BP)のGT Spec.Bの初期型に比べるととてもジェントル。一方で私が乗っていたBPの最終型に比べると明確に硬くて走りに振っているのがわかります。

動きはとても素直で、2000年前後にしてこの素直な挙動と乗り心地を両立していたことには驚かされます。

コーナーリングは、やっぱり昔も今もスバルはこれだな、という感覚です。鼻先がクイックに入って楽しい!というよりは、フロントが少し重いながら4輪全体できれいに姿勢を維持しながら曲がっていくというのか、とにかく安心感のあるコーナーリング感覚です。雨が降ると、安心感が際立ちます。4輪が駆動しているっていうのはこういうことなんだなぁとつくづく感じます。それでも、安定志向一辺倒というわけではなく、十分楽しい、という感覚はあります。プロの方が飛ばせばリアも振り出せるそうですから。。

ちなみに、四輪駆動の方式はビスカスLSD付センターデフ方式4WD。前後の駆動配分は50:50。スリップするとビスカスカップリングが作動制限をします。ターボ系AT車のVTD-4WD(電子制御で前後駆動配分を連続制御する)比べると「曲がりにくい」と言われているものです。そういうこともあるのか、S401はフロント側にシュアトラックLSD(ヘリカル式のLSD)を入れていてこの弱点を補っているようです。ちなみにリアにはLSDが入っていません。

前後重量配分が60:40とかなりフロントヘビーなところにフロントにLSDを入れているため、一瞬FFスポーツ車のような車の曲がり方をしつつ、脱出時にしっかりとリアがトラクションをかけていく感じです(それでも、VTD-4WDのような、後輪を蹴りだすような動きはあまりありません)。

ちなみに、非公式ではありますが、B4のRSKの足回りのセッティングにはポルシェが関わっているという話を聞いたことがあります。

ステアリングフィール

ステアリングフィールはちょっと時代を感じます。当時の車にしてはけっこういいと思いますが、轍にハンドルが取られたりするとある種の懐かしさを感じます。キックバックも多め。ステアリング全体の剛性が格段に上がって現代的になった4代目とはずいぶん違い、こちらはクラシック。

ちなみに、4代目ではステアリングに返ってくるキックバックを吸収するためのダンパーバルブがついてきたり、ギアボックスのマウントが3代目までのゴムラバーを介して板金クランプで固定されていた方式からキャノンマウントという方式に変わったり、ステアリングギア(ラック)部のサイズが23㎜から26㎜に太くなったりと大幅に改良。操舵の雰囲気もガラッと変わりました。


ステアリングギアレシオはベースになったRSKの16.5:1に対して、S401は15.0:1。ベースモデルに比べてクイックになったとはいえ、今のスポーツセダンに比べるとギア比は大きく(スバルはSUVのクロストレックでさえ13.5:1)、ワインディングではちょっと古い車を運転している感じがあります。それでも当時にしてはクイックだと思いますが。

センターのアソビはまずまず少なく、油圧パワステ特有のネットリした感じがあります。ただ、速度が上がると曖昧でやや頼りない感じになります。センターの曖昧さは、水平対向エンジンフロント縦置き故の取り回しの関係で仕方がない部分なのかもしれません。あと、S401はベースモデルよりも扁平なタイヤを履いていることもあるかもしれません。

トランスミッション

S401のMTはベースモデルの5速(TY75)ではなく、WRX譲りの6速(TY85)を移植。ゴリッゴリッという感じで、重めのクラッチと相まって、闘ってます感があります。ここは昔からホンダとはずいぶん違うのですね。長距離や渋滞は、疲れます。笑

スバル レガシィ S401 STiバージョンのシフトレバー
MTはストロークがやや長く、ゴリゴリっというフリクションがあります

WRXと同じギアレシオということもありかなりクロスしていて、高速巡航時の回転数も高め。今の感覚からすると、GTカーとしてはもうちょっとロングだといいなと思いましたが、この時代みんなそんなロングではないので。ただ2速で90㎞/hくらいしかいかないので、エンジンを使い切れる感じはあります。

ブレーキ

ブレーキはS401専用装備としてけっこう手が加えられています。bremboの対向キャリパーがついており、ステンレスメッシュのブレーキホースの効果もあるのかいい感じなのですが、少しハードに踏むと、あれ、ちょっとたわんでる?キャリパーの剛性がちょっと足りないようです。4代目の片押しブレーキ(スバルでは初めてタイロッド式ブースターを採用)はけっこう良いので、このあたりにも時代を感じます。

スバル レガシィ S401 STiバージョンのBBS鍛造アルミホイールとbremboのブレーキキャリパー
bremboのブレーキキャリパーは金色!BBSの鍛造アルミホイールと相まってけっこうやんちゃな見た目

気になる点は風切り音と高速での接地感。
80㎞/hくらいで、ドアミラー周りからの風切り音が発生します。速度を上げるとやや接地感が弱まる感じも。4代目になってアンダーフロアの整流などもやっているのですが、この世代はまだ空気を味方にしきれていなかったのかもしれません。

スバル・レガシィ S401:燃費

スバルの話題となれば必ず燃費の話が出ます。それくらい最近のスバルは燃費が悪いというのが代名詞になっています。

平均燃費

が、本当にそうでしょうか?今から21年前に製造されたレガシィ S401の平均燃費はこんな感じです(満タン法で計測)。

走行距離(㎞)11,297
平均燃費(㎞/l)10.18
最大(㎞/l)11.2
最小(㎞/l)8.3

最高値が出たときは2022年秋に蓼科にドライブに行った時でした。(約480㎞の行程。)この時はこれ以外に2回(短距離と中距離)乗っています。

最低値は、2021年の真夏。街乗りが多く440㎞を16回に分けて乗った時。最長でも1回で74㎞の行程でした。

我が家で使用状況が近いのはポルシェ 718ボクスターで、5年乗ったベースグレード(レガシィ S401と同じ水平対向4気筒2Lターボ)の平均が11.5㎞/l、1年乗っているGTS 4.0(水平対向6気筒4L NA)の平均が10.1㎞/lです。

レガシィ S401は2.0Lながらピークパワー293PSの俊足ですし、さらにフルタイム4輪駆動。そして20年以上前の車。この条件で比べたときに、決して悪くないというのが私の印象。絶対値としてはそりゃ悪いですけどね。

無給油でどれくらい乗れるか?

レガシィの燃料タンクは64L。今までの無給油での最長航続距離は583.1㎞です。私は燃料警告灯が表示されるとすぐにガソリンを給油します。そのためか、600㎞無給油はちょっと厳しいな、というのがいつもの感触。ほぼ航続距離500㎞台で給油することが多いようです。

まとめ:いつの時代も真面目、そしてやっぱりエンジンが良い!

スバル レガシィ S401 STiバージョンの魅力、少しは伝わったでしょうか?

ちょっとしたところに時代を感じるものの、そこがまた面白いところ。私はそんなところも含めて、少し古い車に乗るのが好きです。どんな時代になっても視界性能の良さなどに、スバルらしい真面目なつくりを見ることができるのはうれしいところ。しかし何といってもこの車はエンジンがいいなぁ。段付きで少しマニアックなところがまたよいですし、排気音もやはりとても良くてずっと乗っていたくなります。大切に乗っていきます!

スバル レガシィ S401 STiバージョンのサイドビュー
長いこと乗っていきたいと思います。よろしくお願いします!

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