少し前になりますが、ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(PEC東京)でドライビングプログラム(ドライビングレッスン)を体験してきました。ポルシェでサーキット走行をしようと思ったきっかけになった体験なので、書き残しておきます。

  1. 購入特典としてドライビングプログラム招待券が届く
  2. いよいよ走行体験!PEC東京に到着
  3. ドライビングプログラムの時間がやってきた!
  4. PEC東京のコース紹介
  5. まずはG.ダイナミックエリアから
    1. フル加速・フルブレーキ1回目
    2. フル加速・フルブレーキ2回目
    3. ローンチコントロールを試してみる
  6. H.のローフリクションハンドリングトラックへ
  7. E.キックプレート。激ムズ!
  8. D.ローフリクションサークルトラックへ。難しいけど楽しすぎる!
  9. 最後はハンドリングトラックでポルシェを楽しむ!
  10. レストラン906で昼食
  11. 展示も魅力的!
  12. PEC東京でポルシェのすごさを体験できた!
  13. 最後に

購入特典としてドライビングプログラム招待券が届く

2021年にポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(PEC東京)がオープンしてから、正規販売店でポルシェの新車を購入すると、PEC東京でのドライビングプログラムの招待券がついてくるようになりました(もともとは全国の購入者が対象だったようですが、最近関東地方以外の方でもらえない方も出てきているようです)。

ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京への招待状

通常数万円するドライビングプログラムを無料で受けられるのですから試してみない手はありません。幸い家からPEC東京までは1時間かからないし。

PEC東京のドライビングプログラムの紹介・料金等はこちら

とはいうものの、この手のレッスンは受けたことがなく、なかなか重い腰が上がりません。そうこうしているうちに気がつけば残り有効期限は3ヶ月。よし、行こう!

専用の電話番号にかけると、特典プログラム?の人はこちらからかけ直します、といって待つこと10分、別のオペレーターの方から電話がかかってきて予約手続き。まずは本人確認をして、それから日程調整。

車は原則自分が購入したグレードと同等の車、ということで718ボクスター GTS 4.0を購入した私は、718ケイマン GTS 4.0を選択(ボクスターはなくなっておりました)

1ヶ月先の希望日、3つ候補を出したところ1つ目(平日)でOKでした。食事がついているので午前の遅い方。

まずは第一関門、予約の電話を終えて安堵したのでした。

いよいよ走行体験!PEC東京に到着

木更津から結構ワイルドな道に入ってちょっと行くと、PEC東京に到着。

わりとポルシェ以外の車が多いみたいでした。

(私以外はポルシェは1台だけ)

ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京駐車場に到着!

25分前に到着しましたが、すでに到着している人が大半。
同じ時間帯に受講する人は、8人。

PEC東京に並ぶドライビングプログラム用の車たち

ドライビングプログラムの時間がやってきた!

10:55、いよいよ名前が呼ばれ、インストラクターと面会!お世話になります!

今日体験する718ケイマン GTS 4.0と対面。右ハンドルのPDK(2ペダルMT)。基本私が所有している718ボクスター GTS 4.0の屋根が開かないものです(乱暴)。

それにしても赤いポルシェ。カッケーッ!色が赤いと高揚感も違いますね。

ポルシェ 718ケイマン GTS4.0。本日のドライビングプログラムはこの車で。

PEC東京のコース紹介

コースの紹介。ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京でもらえる冊子より。

メニューは5つ。

A、B、C:メインの「ハンドリングトラック」。全長2.1㎞の、起伏の大きなトラックです。

D:「ローフリクションサークルトラック」。いわゆるドリフトサークル

E:「キックプレート」。突然の挙動変化に対してカウンターをあてる練習をする場所

F:「オフロードエリア」。その名の通り。今回はSUVではないのでここには入れません。

G:「ダイナミックエリア」。フリーエリアで加速・減速やスラロームをやります。

H:「ローフリクションハンドリングトラック」。やや低μ(ミュー)にてハンドリングを試すところ。

初めてなのでインストラクターがデモンストレーションをして、その後交代して体験、という流れです。

さあ、行くぞ!
期待とともにちょっとドキドキしてきます。

まずはG.ダイナミックエリアから

ドライビングプログラム受講中は写真・動画撮影禁止のため、文字のみでご紹介します。

PEC東京のコース。G.ダイナミックエリア

車に慣れるために、ということでドライビングプログラムの最初のプログラムはG.のフリーエリア。車の加減速とスラロームで車の挙動を体験します。

加速してコーンのところまで行ったらブレーキ。フル加速してもコーンのところでブレーキ踏めば止まれます、と説明を受けます。

行ってみます!

フル加速・フルブレーキ1回目

1回目はノーマルモード(走行モードはノーマル、スポーツ、スポーツ+と選べます)。急発進したらちょっとだけホイールスピン。すぐに電子制御が入りグリップし直し。普段1速でフル加速することがないので、NAエンジンの加速は穏やかだなと思っていたのですが、1速からのフル加速をしてみるとさすがに鋭い!みるみるうちに速度が上がっていきます(ちなみに718ケイマン GTS 4.0の0-100km/h加速はPDKで4.0秒)。
こんなに加速してホントに止まれるのかな、と不安になり、ついコーンの手前でブレーキを踏んでしまいました。
しかし、7割くらいの踏力であっという間に停止。こんなに簡単に止まるの?!

フル加速・フルブレーキ2回目

次はABSが効くくらい踏んでいいですよ、と言われ、スポーツ+で再挑戦。フル加速、楽チン。フルブレーキ、ABSの作動を足裏に、穏やかに2回か3回感じるともう停止。全く挙動乱れず、ビシッと止まります。
ああこれがポルシェのブレーキなんだ、この安心感のある制動力がスポーツ走行の基本なんだなと実感。

ローンチコントロールを試してみる

続いてローンチコントロール。作動は超簡単。アクセルとブレーキを同時に踏んで、ブレーキを離すだけ。ガツンという衝撃とともに怒涛の加速。でもホイールスピンもしません。ブレーキは何度やっても涼しい顔でピタッと停止します。

すごいなー、と感心しながら2つ目のプログラムへ。

H.のローフリクションハンドリングトラックへ

PEC東京のコース。H.ローフリクションハンドリングトラック

摩擦の少ない、タイトコーナー連続のトラックを走ります。この日はドライなので滑りにくく、荷重移動を生かした、なめらかなハンドリングとコース取りに意識しながらのレッスンです。時速は40㎞/hくらいです。目線を少し前にもっていきながら、できるだけ直線的に走っていくことを心がけます。

かなりタイトなコーナーが続きますが、PTV(トルクベクタリング)のおかげで難なくノーズが内側に入るので、とても運転が楽です。曲がりたいだけ素直に曲がってくれる、車の素性の良さを感じます。タイトなコーナーでも十分楽しめる、718のオールマイティさを感じました。

終えると、インストラクターから嬉しいお言葉が。

「今のところを走るとだいたいその人の癖がわかります。ハンドルを切りすぎたり遅れたり、ブレーキが遅すぎたり、アクセルを急に開きすぎたり。〇〇様の運転はとてもスムーズで修正点はありません。」

よいしょだとは思いますがちょっと嬉しい。

次へ。ここから難関が。。

E.キックプレート。激ムズ!

PEC東京のコース。E.キックプレート


体験してみたかったコンテンツです。
シャワーにより水浸しになった鉄板の上で、後輪が強制的に左右どちらかに振られてスピン状態にさせられます(どちらに振られるかは事前にはわからない)。その瞬間にカウンターを当てて態勢を立て直す、というもの。
30㎞/h、35㎞/h、40㎞/hと順次スピードを上げていきます。この5㎞/hの差で、車の挙動は大きく変わるそうです。

最初は電子制御あり。お陰でスピンはしませんがカウンターを当てられません。リアを振られる時の衝撃はけっこう大きく、最初は、どっちにステアリング回すんだっけ?と呆然としてしまいました。

次からは電子制御オフ。あっという間にあえなくスピン。きれいにスピンするもんだ(笑)

その後、30㎞/hではカウンターを当てられるようになったものの、それ以上になるとカウンターを180度以上当てないと態勢を戻せなくなるため難易度が上昇。瞬時にハンドルを持ち替えられないと対応できません。
難しいなぁ!

最後にセルフカウンター(自然に車にカウンターが当たる動き)を体験して終了。

面白かったけど、胃が痛くなってきました。笑

D.ローフリクションサークルトラックへ。難しいけど楽しすぎる!

PEC東京のコース。D.ローフリクションサークルトラック


これもやってみたかったもの。こちらも鉄板と水。停止状態から加速していくと、
30㎞/hを過ぎたあたりからフロントがムズムズとしてきます。そこでアクセルを戻せば元に戻り、踏み足すとオーバーステアになります。オーバーがでたら瞬時にカウンターを当てて態勢を立て直します。

アンダーステアの挙動はすごくわかりやすく、コントロールもし易いのですが、オーバーステアが出始めてからはカウンターステアで態勢を戻すのが精一杯。パワードリフトを継続するのはできませんでした。

RRの911と、どちらがドリフトが簡単か聞いてみたところ、RRの方がリアが出るのがわかりやすく、修正もしやすいと仰ってました。ミッドエンジンは限界が高いが一度滑り出すとスルッと行くので難しい、と。

でもカウンターで修正できるようになると楽しくてずっと回っていたいくらいでした。笑

今度来たときはここを中心にやろうかな。

最後はハンドリングトラックでポルシェを楽しむ!

あっという間にドライビングプログラムも70分ほど経過していて、残りは20分。短いなぁ。最後はショートトラックで楽しみます。

PEC東京のコース。ABC.ハンドリングトラック

1周2.1㎞、高低差40メートルのショートトラック。ニュルブルクリンクのカルーセルや、ラグナセカのコークスクリューを模したコーナーもあるレイアウトです。面白いことに右ハンドル用に合わせて、コースレイアウトが本国と逆になっている!

PEC東京のハンドリングトラックを見渡したところ

スピードを出すよりは、荷重移動を意識しながらの滑らかなハンドリングを突き詰めるよう走るのが良いと言われ、丁寧に走ることを心がけます。

ちなみに、ドライビングプログラム中ずっとスポーツ+、完全にオートマモードで走り、ハンドルとアクセル、ブレーキの操作だけに集中していました。

コーナーに差し掛かるところでアクセルを緩めるとそれだけで車が内側に向いていきますし、ブレーキも抜き方で向きのコントロールができます。荷重移動って面白いなぁと改めて思いました。

最後にインストラクターにお礼を言って、終わりです。

インストラクターさんはどちらかというと寡黙。インストラクターさんからはあまり話しかけてきませんでした。でも、こういう時はどうすればいいですか?と聞くとすごく丁寧に教えてくれて、とても勉強になりました。目線の置き方やコース取り、180度以上のカウンターの当て方など、とても参考になりました。

レストラン906で昼食

ドライビングプログラム終了後は食事までついていて、せっかくなのでいただいてきました。

バターが911!

PEC東京のレストラン906にて。911の形をしたバター

展示も魅力的!

PEC東京の1階部分には、356スピードスターなど、車の展示もありました。微妙にライトの形とか違うのですねー。

PEC東京1階の展示スペース。ポルシェ356が3台も展示
PEC東京1階の展示スペース。ポルシェぐま(?)

PEC東京でポルシェのすごさを体験できた!

PEC東京での90分のドライビングプログラムを終えて一番に思ったことは、とにかくリラックスして乗れたことです。

今日乗った718ケイマン GTS 4.0は視界がよく、メーター類は必要なところに必要な大きさで存在し余計なものはなし、シートはしっかりホールドしてくれ、ハンドルは曲げたいと思っただけ曲がるし、ブレーキは踏んだ分だけ止まる。アクセルも踏めばその分加速する。ギアの選択もオートで任せているのに、全く違和感なく走行中は変速すら意識しなくなる、挙動が不安定になればちゃんと知らせてくれて次にどうすればいいかを伝えてくれる。

ホントに手足の延長みたいで、ストレスがありません。

車を味わう、というよりは車の存在を忘れるような感覚でした。走っているのが楽しい、と純粋に思わせてくれる、車は黒子に徹して思った通りに動いてくれる、という感じです。本当に良くできた道具だけが味わわせてくれる体験なのかもしれません。

じゃじゃ馬でカワイイ、ねじ伏せるように乗りこなすのが楽しい、というのとは真逆の、寡黙な超一流の道具、そんな感じがしました。物足りないという人がいるかもしれませんが、私はポルシェのそんなところが好きです。ますますポルシェ、好きになってしまいました。

最後に

ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京のドライビングプログラム、すばらしい体験でした!

まんまとポルシェの罠にはまってしまい、サーキットデビューする運びになったのでした。

【それゆけ若葉2】富士スピードウェイのライセンスを取りましたを読む)

コメントを残す

Author

最近の投稿

カテゴリー

関連記事

タグ

5人家族 7人乗り 200d 4MATIC 300SE 718シリーズ 718ボクスター FL5 GLB GTS 4.0 Mk1 RZ34 S401 STiバージョン SUV VBH W126 WRX S4 X247 エンジン オースチン・ヒーレー カニ目 ゲンチアンブルー サーキット走行 スバル スプライト スペック タイプR ドライブ ホンダ シビック ポルシェ メルセデス・ベンツ ライバル レガシィ レビュー 世界販売台数 富士スピードウェイ 日産 フェアレディZ 比較 燃費 米国販売台数 納車 維持 試乗レビュー 車検 車選び

Instagram

Social Links

最近の投稿

アミオの愉快なる車生活をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む