前回、マイナーチェンジモデルの試乗をした記事を書きましたが、予告通り、私の前期型ベースグレードとの乗り比べをしてきましたので、お伝えいたします。
マイナーチェンジの変更点はこちら(なぜ今回の試乗にいたったかもここで触れています):
日産 フェアレディZ(RZ34)のマイナーチェンジ(2027年モデル)を読み解く!
マイナーチェンジモデルの試乗の1回目の模様はこちら:
【試乗】日産 フェアレディZ(RZ34)のマイナーチェンジモデルに試乗してきました
日産 フェアレディZ(RZ34)、自分の車で横浜の街を走る
今回のマイナーチェンジ後モデル試乗の目的
2回目の試乗となる今回。目的は、1点のみです。
- マイナーチェンジ前のモデルで気になったフロントのひょこひょこした動き(とEPSの反力の不自然な変化)が、今回のダンパー変更(19インチのみ)で消えているかどうか
前回の試乗との違いは、実際に自分のフェアレディZ(RZ34前期型、ベースモデル)と乗り比べて比較をすることです。
実際に自分のRZ34で横浜を走る。症状が出ない
フェアレディZを横浜に持ってきて合計3時間、街中を走ってみました。
が、どこを走っても、例の症状が出ません。
例の症状というのは、以前からブログで書いている通り、「荒れた路面でハンドルがとられたようにフロントがひょこひょこ動き、元の進路に戻そうと修正舵を入れようとするとEPS(電動パワーステアリング)に抵抗されてしまう現象」です。
ちょうど縦溝道路を走った時にハンドルが微妙に取られる時のような気持ち悪い動きに似ています。
横浜の街は概して道路状況が良いことも理由の一つだとは思いますが、3時間走っても症状は出ず。
・・・ということは、思ったよりこの症状が出るシーンは限定的なのかも、と思いました。
具体的には、
- それなりに荒れた路面だと、車はハンドルを取られることはあるものの、EPSの反力はそれほど変わらず、違和感はない
- 交差点のように舵角の大きい操作をするようなところでは、そもそもEPSの反力が不安定になることはない
ということで、荒れた路面ではフロントは少しひょこひょこと動くものの、それ自体はほかの車とそんなに変わるところはなく、気になっていたEPSの反力の変化には違和感がなかった、というのが正確なところでした。
再発見した、街乗りでのRZ34の優しい乗り味
気になる症状を再現しようと頑張って運転しているのに、RZ34はまったくそんなことは我関せず。普通に走ります。
あれれ?
逆に、クラッチの軽さからくる扱いやすさ、ややストロークは大きいものの街乗りでは安楽なマニュアルシフト、低速域におけるスポーツカーとしては軽めのステアリングフィール、そしてアタリの柔らかな乗り味、低速でも気持ち良い音のするV6エンジン、ロードノイズを抑え込んだことによる静かなキャビン、といったRZ34の良さを再確認するドライブになってしまいました。
なんだ、うちのZも良いじゃん!
とひとりニンマリしてしまったのでした。

RZ34のマイナーチェンジモデル(Version ST)に試乗。やっぱり良くなっている!

そんなこともあり、RZ34の前期型vs後期型の比較試乗は、当初の目的を達成できないことが最初から分かっていました。
とはいえ、せっかく用意してくださった試乗車、再びステアリングを握らせてもらいます。
先ほどの自分の車での試走で、改めて自分の車の魅力を再確認した後なのでどうなのかな、と思っていましたが、一言でいうと「しっとり、どっしりしている」と表現したくなるくらい良くなっていました。
印象としては、常に路面にべったりと張り付いている感じが強くなり、路面の凹凸を拾ったときのボディフロアの細かい上下、左右への微振動が激減した、と言えそうです。常に上屋が落ち着いていて、どっしりした雰囲気すら醸し出しています。それでいて19インチでもアタリは硬くなく、なかなかしなやかに路面の凹凸を吸収している感じ。
足回りできちんと入力を吸収できているからか、ステアリングにも変なフィードバックがなく、とても落ち着いています。もちろん、EPSの変な反力の変化も感じることはありません。
これはなかなかいい!
これに対して前期型(18インチ)は、アタリは柔らかながらちょっとふわっとした感じがありました。路面の凹凸をダンパーの初期減衰で吸収し切れていないような感じです。
(以前からこのブログでは書いていますが)おおらかなんだけどアタリの柔らかさはスプリングのバネレートを落とし、ダンパーの減衰力も低くしていることで実現しているような感覚があり、細かな凸凹ではそわそわして落ち着かない、大きな入力では車が煽られる、というようなところがありました。
19インチに戻ると、そのあたりがほぼ消えて、かなり「いい脚」の車になった感じがします。
確かにこれはいいなぁ、と思わずにはいられない変化でした。
(とはいっても、前期型18インチ車にはある種のユルさというか素朴な魅力があるので、それはそれで嫌いではありません)
街乗りだからこそ感じた変化かもしれません
ただし、今書いたのは街中での印象。
街中では低速で走っているので、路面からの細かな入力に対するダンパーの初期減衰の特性の違いを感じ取りやすいかもしれません。
また、直線か直角コーナーが多く、ステアリングはほぼまっすぐに添えているか大きく切るかの2択しかありません。なので路面からの(凹凸などの)入力による、ステアリングへの反力の微妙な変化を感じ取りやすいのだと思います。
もしかすると2台をワインディングに持って行くと、「別にあんまり変わらない」と思うかもしれません。
その意味で、今回のダンパー仕様変更は「街乗りの乗り味の改善」に一番効いているのかも、と想像しています。
試乗を終えて。やっぱりダンパー交換はしたい!!
現時点での総括
比較試乗を終えて率直に思ったことを書いておきます。
- 自分の車もけっこういい
なんだこりゃ、という結末ですが、じつは一番の発見は「街乗りでのRZ34は(前期型であっても)けっこういい」ということでした。あの症状さえ出なければ、ですが。
- 乗り味はマイナーチェンジ後の19インチ車の方がいい
ここも明快でした。今回の乗り味の変化がダンパー仕様変更のみで実現しているのであれば、これはかなりコストパフォーマンスの高い改良だったのでは、と思えるほどの良さ。
この改良で、RZ34に抱いていた不満はかなりの程度減るような気がします。
とはいえ、逆に言えば、私が普段乗っているポルシェ 718 ボクスターにはこの「びたっ」とした乗り味は備わっている(RZ34よりはソリッドですが)ので、このあたりのマナーの良さは「ちょっと気になる」から「普通に良い」になったレベルではあります。
乗り換えの検討はしません!
上記のような感じなので、後期型に乗り換えをしよう、とまでは思わない、というのが正直なところです。
営業の方が熱心で、「見積もりだけでも」というのでいただきましたが、Version ST(今回の改良型ダンパーが装着されるのはVersion SかSTしかありません)でオプション込み、830万円余り。ベースグレードの下取りが500万円前後だとして(実際はもっと低い?)、330万円の出費。これはないかなぁ。
マイナーチェンジ後の19インチ車に買い替えると得られであろうこと、買い替えると失われることを書いておきます(完全に主観に基づいています)。
- 買い替えると得られるであろうこと
- 19インチ用ダンパーの乗り味
- 18インチ車より良いブレーキフィール(キャリパーが変わっているだけみたいですが、それなりに踏みごたえは変わる印象です)
- フロントの「Z」エンブレム

- 買い替えると失われること(主観)
- セイランブルーのボディカラー
- 18インチホイールのデザイン
- スポイラーレスのリアデザイン
- よくこの性能の車をこの値段で出せたなぁという驚きの念(何だこりゃ)

ということで、私の場合は330万円を払って自分の好きな仕様を手放すことはできない、と思いました。
ダンパー交換はできるのだろうか?
やはり、私の場合マイナーチェンジ後の19インチ用ダンパーを自分の車に流用する、というのが一番の解決策になりそうです。
そこで、ディーラーのサービスの方を通してメーカーに問い合わせをしてもらったのですが、公式な回答は下記の通りでした。
「メーカーとしては、つけられるかつけられないかは答えられない」
そりゃそうでしょうね。適合確認はしていない、ということだと思います。
また、私の車からするとこの19インチ用ダンパーは「正規品」ではない扱いになるので、物理的に流用できたとしても、5年の特別保証の対象からは外れることになります。
今のところまだ部品番号はわかっていません。このダンパーの前期型モデルへの流用事例もまだ聞けていません。
もう少し、悩むことになりそうです。

おまけ:エクステリアは思いのほか変わっている
前期型・後期型2台並べてみましたが、フロントのノーズが少し伸びたことで、全体の印象はけっこう違っています。前期型の大胆な造形ながらもちょっとほんわかした顔立ちも好きですが、後期型の「誰が見てもかっこいい」デザインも魅力的だな、と思いました。












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