スバル レガシィ 3代目のセダン(B4)をベースにした限定車、S401 STiバージョンを我が家に迎えてから2026年8月で5年5ヶ月経ちました。
2025年10月にはS210が納車され、11月には昔乗っていた4代目レガシィツーリングワゴン(BP5)を姉から買い戻し、スバル3台体制!
スバルの回し者になったような気分ですが、せっかくなのでこの3台に乗って感じたことをお伝えしたいと思います。
スバル レガシィ S401 STiバージョンの愛車紹介はこちらからどうぞ。
我が家の、3台のスバル
レガシィ S401 STiバージョン(BES)は、2021年3月に迎えた車。加古川まで買いに行きました。笑

レガシィ ツーリングワゴン 2.0(BP5)は、2009年3月に迎えて5年乗った後姉に譲り、2025年11月に姉から買い戻した車。途中12年近い空白があるものの、我が家の最古参です。

S210。2025年10月納車。

3台の乗り心地、ハンドリング、エンジン&トランスミッションを比較!
3台の比較。比較軸はいろいろあれど、オーナーである特権を生かして「地味に気づくところ」にフォーカスを当ててみたいと思います。ちなみに、S210については別に詳述しているので、今日の主役は3代目レガシィベースのS401と4代目レガシィ(BP5)です。
比較ポイントは、
1.乗り心地
2.コーナリング
3.エンジン&トランスミッション
個別のポイントの比較だけではなく、そこから浮かび上がる車づくりの変化まで考察できればと思っています。
マニアックな比較です!
例によってわかりにくいかも。
とにかく、行ってみましょう。
乗り心地の違いに25年の歳月を感じる
3台乗り比べて、かなり違うと感じるのが乗り心地です。
3台の揺れ方の違いと、疲れ方への影響
一番差を感じるのが荒れた路面や首都高速の継ぎ目のようなところです。
S401は、ドドンと揺れます。
BP5は、ドォン、という感じ。
S210は、トン、とかストンという感じ。
長距離乗っていると、この差の累積はけっこう大きく感じます。
S401は荒れたワインディングを走ると、少し肩が凝ります。
S210は全く凝りません(座面が硬いのでお尻は痛いです)。
BP5はその中間です。
S401の揺れ方
よく味わってみると、S401は、一般道で普通に走っている際のアタリはBP5よりは硬いものの適度な柔らかさがあります。俗にいう「硬いけど角が丸められている」とはこのことか、と納得するような乗り味。
ビルシュタインの倒立式ダンパーもいい感じ。ソリッドだけどガツンとは来ません。当時としてはかなり「いい脚」だな、と感じます。
ただ、車体にゴツンという揺れが来た後に少し余韻が残ります。そして揺れの方向もいろいろで「複雑に動いているな」、と感じます。
シートバックもちょっと揺れが残っているのが感じられます。

揺れがちょっとの間いろんな方向に拡散し、収束してくれない感じがあります。
これが意外と疲れにつながり、峠道を走った後にちょっとだけ「酔った」気分になります。そして、実際肩が凝っている。。。首回りが振動に対して身構えていたんだろうと思います。
BP5の揺れ方
BP5は、さすが標準車の量販グレードだけあって、アタリが柔らか。
でもそれ以上に感じるのは、乗り味が「すっきり」していること。
荒れた路面でも、わりと速く普通の「揺れてない」状況に戻るので、平穏に感じられます。
そして揺れている間の方向も「路面をなぞっている」感じ。
シートバックもしっかりしていて揺れが少ない気がします。

振動が少ないので、室内に響く音も少ない。
実際にS401と同じ道路を走っても、疲労感が違うことに気づきました。
BP5は、長距離走っても疲れにくい。グランドツアラー!という感じがします。
実際の改良点と重ねると、スバルの狙いが見えてくる気がします。
4代目レガシィは途中から乗り味がけっこう変わっているので、あえて新型発表後の改良を見てみたいと思います。
2005年5月の改良(プレスリリースはこちら(PDF))では、
- ダンパー減衰力特性
- コイルスプリングのばね定数
- スタビライザー径
を変更し、操縦安定性と乗り心地の双方を改善した、とのこと。
そして、2006年5月のビッグマイナーチェンジ(プレスリリースはこちら)では、
- メインフレームとフレーム上部の結合部大型化によるフロントサスペンション取付部剛性向上 →主に操舵時のステアリング応答性と安定性を向上
- メインフレームとサイドシルの結合部分の大型化および板厚の拡大によるフロントフレーム支持部などの剛性向上 →主に直進安定性を向上
- ボディ各部の補剛 →乗り心地と操縦安定性を向上
- サスペンション再チューニング
をしていると書かれています。
それぞれの改良点の多くは直進安定性や操縦安定性といった走りの要素の洗練のためのもので、すべてが乗り心地に関するものというわけではありません。
が、こうした改良は、タイヤから入った力がサスペンションを通り、車体へ流れていく経路全体を整理した結果のように見えます。上屋の振動の低減や収束のコントロールにもつながっているはず(乱暴!)。
これらによって「すっきりした」乗り味を作り出し、結果として疲れにくい車を作ることに成功したのかもしれません。
S210の揺れ方
S210は、BP5の延長にあると感じます。もう、「すっきり」の極致。
荒れた路面。まず、足が仕事をする。上屋全体を揺らさないよう、サスペンションが自分の責任範囲で「コトン」といいながら揺れを収めてしまう感じです(語彙が少なくてすみません)。それでも吸収しきれない衝撃は、上屋を揺らします。その上屋は路面の荒れをなぞるようにいったん揺れるものの、面白いくらいすぐにストンと収まります。収まった後の揺れてない時間が長いので、とても平穏です。
BP5の頃と違い、電子制御ダンパー等の制御を駆使していることもあるとは思いますが、おそらくいろんな技術を駆使しながら、揺れを上屋になるべく伝えずに足回り付近で揺れを吸収しつつ、上屋に伝わった振動も速く収束させる車を作っているんだろうなぁと思います。。
もちろん、シートの揺れ(の余韻)も少ないです。そのため、頭部も一瞬路面の荒れにあわせて動くものの、すぐ元に戻る。シートバックがカーボン製で、車体にがっちり取り付けられていることから、頭部が変に揺すられることが少ないのでしょう(シートバックのフレーム剛性はS208比で約3倍とのこと)。

S210はサスペンションが硬く、ダンパーの減衰力が強く、サブフレームの取り付け部がピロボール化されていることもあり、乗り心地はソリッド。だけど、揺れ方が予測しやすく、すぐに収まる。そのため、結果的にとても平穏、と感じるんだろうと思います。
乗り心地の開発はいろんな解析技術や評価手法も進化しているようですが、S210に乗ると、まさにそうした結果として出てきた「乗り心地の進化」を味わうことができます。
25年経つと、車の乗り心地ってずいぶん進化するんだな、と感心した次第です。
コーナリングにも違いがある(ように感じられる)
コーナリングも、意外と違います。
3台のコーナリングの違い
S401は、スポーツカーだな!という感じ。ピッチング、ロールともに少なく、できるだけ動かさないで曲がります!と言っているようです。
BP5は、もっと柔らか。鼻先がスッと入って、ちょっとばかりロールしながら車全体で曲がっていく感じ。
S210も意外や意外、BP5寄り。BPに似ていながら、さらに切り始めのスムーズさが「尋常でない」感じ。もう、変態的で芸術的。
S401のコーナリング

S401は、「漢(おとこ)のコーナリング」という感じがします。とにかく脚を固めて車の動きを最小限にするぞ、という意思が強そうです。
そして少しアクセルペダルを踏み増しながらハンドルを切ると、「ん?」とちょっとした手ごたえの変化を感じます。あ、これがフロントに入っているシュアトラックLSD(ヘリカル式のLSD)の効果なのかも。
一言で言えば、ちょっとだけ違和感が発生するシーンはあるけど良く曲がる感じです。
オープンデフ(=LSDを装着していない)の標準車に対して、若干の違和感が生じたとしても、旋回性能を上げることが目標だったのかもしれません。
パワーステアリングも油圧式で、ギアレシオが標準よりクイック、足回りを固めていることもあり、路面の変化や機械類の動作がそのままステアリングに伝わってきやすいのかも。
そういう意味では、機械っぽさがすごく伝わってくるコーナリングです。いろんな機械部品が調和しつつもそれぞれの仕事を主張しているような感じでしょうか。
BP5のコーナリング

この車はもっと「柔」という感じです。車の動きをあえて許しながらも、各部の動きを一致させてしなやかにコーナリングする印象。
回り始め。姿勢変化によって、ドライバーに荷重変化の状態を知らせてくれるようです。
そして、回り出すと、機械一つ一つが主張するというよりかは、全体としてコーナリングという作品を生み出しているような感じ。陳腐ですが「一体感」という言葉が似合いそうな曲がり方をします。
もうちょっと状況を描写してみます。(汗)
1.コーナリングの初期にブレーキを踏むと車がやや前傾します。「おお、ブレーキして荷重移動しとるぞ!」。姿勢で、荷重が前輪に乗っていることがわかります。
2.ブレーキを緩めながら舵をいれるとあら不思議。スッと鼻先がコーナーの内側に向き始めます。
おそらく前述の「フロントサスペンションの取り付け剛性」の向上などが効いているんだろうと思います。ステアリングの動きが間髪入れず、ノイズなくスッと車に伝わっていく感じです。
3.そしてヨーの立ち上がりとともに前後のロールがリズミカルに立ち上がります。そうすると、フロントとリアが一つの塊になって、車全体で曲がっていくように感じられます。
4.コーナー途中。ほぼ何の引っ掛かりもなく同じ舵角でスーッと曲がっていきます。少し荒れた路面でも足が柔軟に吸収してくれます。
5.コーナー脱出の加速。リアタイヤが路面を蹴りだします。ロール角が徐々に小さくなりフィニッシュの体勢に入ります。
6.何も起こらない。平和だー!
―――そんな感じです。
これが、一人でも多人数で乗っていても、上り坂でも下り坂でも、荒れた路面だろうとなかろうと、ブレーキをしながらだろうとアクセルを踏み始めようと、あまり変化しないのです。
これって、もしかすると「雪道などのようなスリッピーな路面でも安定して走りたい」、「ワゴンで多人数で積載物が多くても、一人で運転しても同じような車の動きにしたい」みたいな、具体的なニーズの賜物(たまもの)なのかもしれません。
なんというか、テニスでいうとスイートスポットの広い「厚ラケ」みたいだな、と思いました。誰が運転してもうまく走れる、みたいな感じです。
そして、ステアリングフィールも3代目からは激変。とにかくすっきり、上質。
引き続き油圧式のパワーステアリングを採用しているものの、フィールはすっかり現代的になりました。
ステアリングの入力情報がたわみなく車に伝わるとともに、車から返ってくる情報を適度に丸めています。
たぶん、ステアリングラックの大径化、ギアボックスのマウント強化といった入力系の剛性強化や、ダンパーバルブの採用など出力系の質感向上(路面からのキックバック低減)などが効いているんでしょう。
そんなところも相まって、コーナリング体験はかなり「変わった」。
現代のスバルにつながる乗り味はこのあたりから出てきてるんじゃないかなー、と思いました。
S210のコーナリング

これについては以前悪戦苦闘して描写いたしましたので、適度に割愛します。笑
が、一言でいうと4代目レガシィで築いたコーナリングの美学を、ステアリングの切り始め付近を中心に「極めた」感じです。
とにかく、ステアリングの切り始めに対する車の反応に、美しさが詰まっている。
4代目レガシィが、美味しい懐石料理をカジュアルに楽しめる人気店とするなら、S210は、一つ一つの料理の出汁を取るのにめちゃくちゃ時間をかけた、本格的な京懐石の店、って感じかもしれません(独自解釈)。
フレキシブルパフォーマンスホイールをはじめとするフレキシブルパーツ群。これらがタイヤ、足回り、ボディそれぞれの持ち場で、コンマ数ミリ単位でたわんだり踏ん張ったりすることで、まさに「動かしたいところはスッと動かしつつ、余計な動きはみじんも出さない」というようなプロのお仕事をしてくれてるんだろうと思います。


ここまでくると、もう「芸術的」。
こんなところに100万円も200万円もかける、ほんとにすさまじいまでのこだわりがこの車のコーナリングの「味」を作っていると思います。
逆に言えば、それだけステアリングの動きに対して車は手に取るように鮮やかに動くので、長距離の運転はちょっと疲れるかもしれません。レヴォーグや標準のWRXはこのあたりをあえて「薄味」にすることで長距離ドライブ向きに仕立てている、ということもいえると思います。
全体のバランスを崩してでもこの繊細な「切れ味」を極める。これも特装車だからこそできるんだなぁと感じ入る次第です。
エンジン、トランスミッションはどんどんスムーズに
エンジンにも25年の歳月を感じます。
エンジンの存在感は、明確にS401>BP5>S210
S210は、「エンジンが走ってます」と思えるほど、エンジンの存在感が大きい。セカンダリータービン(高回転側のターボ)が回りだすと性格が豹変します。猛々しい回転感とグイっと来る加速に圧倒されます。そして「音」。まぁとにかく味わいが濃い。
BP5は、車の特性に合わせこんで、とても「スムーズ」になりました。トルク変動が少なく、扱いやすい。
そしてS210は、こちらもスムーズさの極致。もう電気自動車みたいです。
―――3台のエンジンを描写するための文字数がどんどん減っている。それが、25年の歳月を物語っているように思います。
S401のエンジンとトランスミッション

S401は、先ほども書いたとおり、「エンジンが走ってます!」というくらい、エンジンの存在感がある車です。
低回転域の大人なセダンと、中高回転域の野獣という2面性のあるエンジンです。
低回転でも音に雰囲気があり、水平対向エンジンの車に乗っているなぁと実感します。
が、アクセルを踏み込んで、体感的には4,000rpmを超えるころからは、ターボラグの後に「ドカン」という盛大な盛り上がりを見せ、7,000rpm超まで一気に回ります。
2,500rpmからちょっと発生する振動とともに、なんとも表情豊かなエンジン。

それに合わせるマニュアルトランスミッションは、インプレッサ WRXから移植してきたTY85型の6速MT。重いクラッチと相まって、かなり硬派。節度感のあるフィーリングも硬派。ショートなギアレシオで、エンジンの性能を思い切り引き出せます。
理性と野生の共存。
とにもかくにも強烈な体験をさせてくれるエンジンとトランスミッションだな、と思います。
BP5のエンジンとトランスミッション
こちらは野性味が減り、理性が勝るエンジン、という感じです。
シングル化されたターボエンジンは、トルク変動がなくなりました。低回転からトルクが立ち上がり、6,000rpmまでそのまま回る感じです。ただ、AT用はそこから先がデチューンされていて、あまり回りたがりません。全体的に、すっきりした乗り味の車の性格に合った、扱いやすいエンジンに変わったなぁという印象です。
振動対策も進んでいて、中回転域の振動が減りました。排気脈動も小さくなったので、全体的に上品になりました。
こんなところも疲れにくさにつながっているのかもしれません。
排気の取り回しも変わって、音は別物。3代目に比べて遮音も行き届いているため、乾いた、くぐもった音がします。アイドリング音は爪を隠した野獣みたいで、これはこれで個人的にはなかなか好みの音です。
トランスミッションは当時家族用に買ったのでATです。5速化されていますが、今の基準で考えるとシフトアップがすごく遅い。シフトダウン時はブリッピングが入り割と速い。
シフトショックは大きめで、車全体が丸くなった感じなのでこのあたりはもう一息、という感じです。
スロットルレスポンスの鈍さも、当時の事情を考えると仕方ないのかな、と思います。踏んでも一瞬、待つ。
実用車はグランドツアラーであっても選択基準がパワーから燃費に変化していた時代。当時のスバルも、燃費に関していろいろ言われていました。燃料噴射は極力抑えたい。でも活発に走らせたい。そんな開発陣のジレンマが垣間見られるようなスロットルレスポンスです(S#モードでも若干鈍いのが残念なところ)。
全体的に車の性格にあわせてとても上品で実用性の増したエンジン。6,000rpmまでは回す楽しさもあり、なかなかにバランスの取れたエンジンだなぁと感じます。
とはいえ、そろそろ車の主役としての役割を終える、という気配も。S401のように「エンジンが走る」という感覚は少なく、全体の調和を構成する1ピース、という役割に変わってきているように思いました。
そして、トランスミッションやスロットルレスポンスは、ちょっとアンバランス。このあたりは過渡期ならでは、という印象です。(実際5代目からはCVTにとって代わられます)
S210のエンジンとトランスミッション

これも別のところで書いていますので、ここでは簡単におさらいしておきますね。
エンジンはウルトラスムーズ。専用マフラーで排気音は強調されているものの、水平対向エンジン特有のパルス音はほとんど消えていて(排気音にかき消されている分もあります)、音だけ聞くとちょっと物足りないというのが正直なところ。
が、2.0Lからボアアップされたエンジンのおかげで低速トルクが太く、速く立ち上がります。
電気自動車のようなスムーズさで、6,000rpmまでビューンと回ります。コーナリング中のアクセルにもツキが良く細かいアクセルコントロールに即座に反応するので、スムーズの極みのような車の動きにめちゃくちゃシンクロしてます。
S401とは真逆で、エンジンは表に出ない。いわば黒子。
しかし、じつは気持ち良さを背後で支える重要な立役者なのでした。

CVT(スバル・パフォーマンス・トランスミッション)もこのスムーズさに華を添えています。
独特のフィーリングに好き嫌いはあるであろうものの、変速のスムーズさとスピードはかなりのもの。ほとんど動力が途切れることなく変速していくのは、まさに黒子の美学。
この、控えめながらレスポンスの良いエンジンと、途切れない変速の組み合わせで、ウルトラスムーズなS210というキャラクターを見事に演出しているのでした。
3台それぞれの味
3台それぞれを、乗り心地、コーナリング、エンジン&トランスミッションに分けてみてきましたが、全体としてどうなのか、をまとめてみたいと思います。
S401
25年前の「スポーツセダン」を絵に描いたような車。理性と野生の交錯。
強い個性のあるエンジンが車を支配する。
機械の協演。固められた足がLSDと協調しながら、車の動きを最小限に抑えながら曲げていく。
乗り心地は25年前にタイムスリップ。
BP5
BPは、スバルの新基準。柔らかく、すっきり。バランスのとれた懐石料理の人気店。あるいは誰でもいい球を打てる厚ラケ。
コーナリングの新しい世界観。柔らかさに包まれた一体感、という至福。
すっきりした乗り心地で、遠くに行っても疲れない、真のグランドツアラー。食べ飽きない進肴(すすめざかな)。
エンジンは観客に手を振りながら花道を飾る。エンジン主役時代の終わり。
S210
極上の京懐石。動き始めにすべての技術を注ぎ込む、切れ味の職人と、心地よい余韻を生むための出汁職人の協演。
コーナリングは「ミリ単位のおもてなし」。このために、大金をつぎ込みました。極上の包丁の手捌き。
乗り心地は、「スッキリのおもてなし」。すっと消えていく、心地良い後味。
エンジンとトランスミッションは、「黒子」。一期一会のおもてなしを支える、極上の出汁。
S401は4代目レガシィを予告している!?
と、とりあえず3台まとめてみてみましたが、S401についてはちょっと補足しておきたいと思います。
それは、S401は必ずしも、野性的で「漢」っぽい車にしたかったのではないだろうということ。
エンジンの専用チューンも、どちらかというと2基のターボのトルクの「谷」を埋めるようなものですし、各部の補強も上質な乗り味を作り出すためのもの。ここでは触れていないブレーキも、単に速いだけではなく減速時の「質感」にこだわっての変更だとみて取れます。
S401が登場したのは2002年。4代目レガシィが登場したのは2003年。すでにその開発が佳境を迎えていた頃の話です。
4代目レガシィは、先ほど見たように、世代を飛び越えたかのようにアップデートされた車です。ターボトルクの谷はなくなり、ボディ骨格も、剛性のとり方も大きく変わりました。標準車のブレーキもガラッと変わっています。
でも、S401を見ていると、標準車からの変更箇所にその萌芽がみられるようにも思います。
こうしてみると、S401は、まさに次世代(4代目)でやろうとしたことを、3代目プラットフォームという制約の中で実現しようとした作品、と見ることもできのかな、と思います。
まとめ
スバル車3台を同時所有することになったので、改めて乗り比べてみました。
25年の間に、上記でまとめたような変化がありました。
が、基本的には悪路であっても雪道であっても、だれが運転しても安心して楽しめる車、という点は基本的に変わらないんだなぁ、ということを再発見しました。
私の場合3台のうち2台は特装車のため、ともすれば「走り」だけに目が行ってしまいますが、BP5に乗ってから他の2台に乗っても、基本的な根っこは同じであることを痛感します。
これからも3台仲良く、楽しんでいきたいと思います。












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