ポルシェ 718ボクスター GTS 4.0のタイヤをミシュラン パイロットスポーツに交換してから7か月経ちました。今回は純正タイヤとして履いていたピレリ P ZERO (PZ4) と比較したいと思います。
まずは7か月乗ってみての感想
比較対象
ちなみに、この比較は下記のものです。
以前:ピレリ P ZERO (PZ4) N認証タイヤ(純正装着)
現在:ミシュラン パイロットスポーツ 4S N認証タイヤ
名前が長いので、ピレリはPZ4、ミシュランはPS4Sと略することにします。
ミシュラン パイロットスポーツ 4Sの印象(PZ4と比べて)
まだサーキットには行ってないので、街乗り~ワインディングまでの印象です。
・街乗りでの差異はほとんど感じない。PS4Sの方が乗り心地が硬くなるというようなこともない(空気圧は指定通り)
・音は低音部はPS4Sの方がカットされていて、路面の荒いアスファルトでは快適。全体的にむしろPZ4よりも静かと感じる。
・レーンチェンジなどでは応答が「すっきり」した印象。特にゲインが高いわけではないが雑味なく(よれ感が少ない)すっと車の向きが変わる印象。
・ワインディングに行くと、全体に少し軽やかな印象がある。
ということで、今のところPS4Sにして失敗したなぁ、悪くなったなぁという点は皆無です。

全体に「軽やか」で「すっきり」といった点が印象的でした。
PZ4とPS4S、重量の違いは?
重量に関しては商品スペックが公開されていないこともあり、複数のソースをもとに他のサイズからの推測も交えてまとめてみました。
| タイヤ銘柄 | サイズ | 重量 | 情報元 / 備考 |
| Michelin PS4S N0 | 235 / 35 R20 | 10.5-11kg(推測値) | 235/40R18(約10.4 kg)から推測 |
| Pirelli PZ4 N0 | 235 / 35 R20 | 10.43–11.39 kg | TireRack, Wheelwiz 他のカタログ値 |
| Michelin PS4S N0 | 265 / 35 R20 | 12.25 kg | 実測値(Rennlist) |
| Pirelli PZ4 N0 | 265 / 35 R20 | 12.7 kg | 実測値(Rennlist) |
235 / 35 R20 の重量に関して、265 / 35 R20の実測値から推測して、PS4Sの方がPZ4より0.4㎏軽いと仮定します。PS4Sを10.6㎏、PZ4を11㎏と仮置きしましょう。(私はマンション住まいなので計測器などを持っていません。。)
すると4輪での重量は下記の通り:
PS4S:45.7kg
PZ4:47.4㎏
ということで、その差は1.7㎏。バネ下重量の重さはバネ上重量の10倍効く、みたいな話を正とするならば、17㎏分軽くなった感じ。
実際にはホイールを軽くしたりインチを下げた方が重量には効きそうですが、まぁ差がないというほどではないくらいの差はあるかなと思います。
実際に感じた「軽快感」に少しは影響している気もします。


PZ4とPS4S、サイズの違いは?
サイズは同じだろう、と言われそうですが、ここで取り上げたいのはトレッド幅と断面幅です。
トレッド幅は実際の路面にコンタクトする部分の幅で、グリップ力に直結します。
断面幅は車両全体の特性に広範囲に影響を与えるので一概には言えませんが、太ければ横剛性や荷重容量の確保につなげやすいなどのメリットがあるようです。一方でキャンバー変化に敏感になったり、タイヤハウス内の乱流に影響を与えたり、たわみの起点が外側に動いてタイヤの初期応答特性に変化が出るなど、様々な影響も与えるようです(この辺りはよくわかりません。。。)
比較は235 / 35 R19のものなので必ずしも同一にはならないと思いますが、実測データが取得できたのはこれだけなので、載せておきます。これもフォーラムからとっています。同一人物による比較計測のようです。
| タイヤ銘柄 | 実測トレッド幅 | 実測断面幅 | 備考 |
| Michelin PS4S N0 | 225㎜ | 238㎜ | ふくらみ少な目 |
| Pirelli PZ4 N0 | 215-220㎜ | 244㎜ | サイドが張っている |
こうみると、ほぼ誤差の範囲かもしれませんが、PS4Sの方がPZ4よりタイヤの横への張り出しが小さいが、接地面の幅(トレッド幅)は広い、ということが言えそうです。
PZ4とPS4S、その他の特徴の違いは?
定性的には、下記のようなことが比較されていました。
・接地形状はPS4Sがより矩形に近く、PZ4が楕円に近い
・そのため、PS4Sの方が路面応答性は「瞬時・ダイレクト」。PZ4は「穏やかでスムーズ」。
(たしかフェアレディZ(RZ34)もタイヤの接地形状が楕円状なので、PZ4などと同じ効果を狙っているのでしょう)
・同じ理由で、フィードバックはPS4Sの方が「明確(特に中立から初期微舵)」、PZ4の方が「滑らかな立ち上がり」
全般にPS4Sの方がよりスポーツ寄り、PZ4の方がコンフォートに振ってオールマイティに、というキャラクターなんだろうと思います。

ただ、最初にも書いた通り、低速域での乗り心地や音を比べても必ずしもPZ4の方が「快適」と感じるわけではないということはお伝えしておきたいと思います。
車種によっても違うはずで、少なくともポルシェ用はPZ4の中でもかなりスポーツ寄りなので、あまりPZ4の強みが生きないのかもしれません。
また、ウェット性能はPZ4は明らかに弱めで、PS4Sの方が安心感があるようです(PS4Sで雨のサーキットを走ってないので明確にはわかりません)。
718純正ホイールとの相性は?
ちなみに、タイヤを交換するなら、ホイールとセットで考えないといけませんよね。
718 GTSモデルに標準装着される718 スポーツホイールは鋳造です。
1ピース構造のため剛性の確保はしやすいのだろうと思います。
また、手で持ったことのある人は「けっこう軽い」と口をそろえるので、おそらくリム部分はハイドロフォーミング(金型内側に水圧を加えることで加工を行うというもの)によって鍛造のような剛性と軽さを実現しているのだろうな、と思います。
また、ポルシェはずっとアルミホイールの剛性設計をきちんとやってきたメーカーなので、ディスクが細く本数もそれほど多くないものの、軽いながらも剛性は取れているのだろうと思います。
ということで、鋳造ホイールの中では軽量・高剛性だろうと思います。

(ちなみにポルシェはブレーキの大径化を進めた張本人なので、(デカいブレーキを収めるための)タイヤの薄型化・扁平化を進めてきたメーカーです。タイヤの薄型化と技術進歩の過程で剛性が高くなり、ホイールにしわ寄せがくるようになってきたこともあり、ホイールの高剛性化にも積極的に取り組んできています。BBSの鍛造ホイールも、ポルシェとの共同開発がかなりの重要性を持っていたと聞いています)
ということで、「めちゃくちゃ剛性のあるホイールではないけど、PS4Sくらいなら全然大丈夫」ということになると思います。(もともと718GTSの純正タイヤはPZ4かPS4S、ということもあり、相性の良さはメーカーお墨付き)
Cup2タイヤにするなら?
見てきた通り、タイヤをPZ4からPS4Sや同カテゴリのスポーツタイヤに変えるのであれば、ホイールはそのままで大丈夫。
でも、やっぱりもっと走りに振りたい!とCup2タイヤや同カテゴリのレーシングタイヤ(ハイグリップタイヤ)に変えるのであれば、ホイールは鍛造のものに変えた方がいいと思います(ちなみにGT4やスパイダーに純正でついてくるのは鍛造ホイール+ミシュラン パイロットスポーツ Cup2タイヤ)

さすがポルシェ、パーツごとに過剰にお金をかけることはしないので、ホイールだけ鍛造で普通のスポーツタイヤを履かせる、みたいなことはしないのでした。ドイツ人らしいなぁ。。。まぁグレードごとのつくり分けもしなきゃいけないですからね。
まとめ
ミシュラン パイロットスポーツ 4S、履き替えてから7か月。
インプレッションとともに、印象に影響を与えるスペック(重量・トレッド幅・断面幅・トレッド形状)などを見てきました。
また、純正ホイールとの相性なども見てきました。
ウェット性能はまだ本格的に試せてないので、もう少し乗って確かめてみたいと思います。










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