メルセデス・ベンツ GLB を選ぶまで:国内外の7人乗りSUV、ミニバン比較から続く)

最終的に7人乗りのSUV、メルセデス・ベンツ GLBを迎え入れた我が家ですが、そこに至るまでは紆余曲折がありました。ここでは、比較検討したライバル車の紹介をします。まずは最後の最後まで注文するつもりで、訳あって購入できなかった車、マツダ CX-8です。

こちらも7人乗りSUV、GLBとターゲット層が近そうな車です。

ちなみに、我が家の車選びの条件は:

家族5人がしっかり乗れて、いざというときには両親2人を乗せて7人で移動できる。

マンションの駐車場の制約から、全長5m、幅1.85ⅿ以内に抑える必要がある

できればミニバン(当時日産セレナ(C26)に乗っていました)は卒業したい

けっこう難題でした。

マツダ CX-8:プロフィール

マツダ CX-8は、マツダのSUV群の中で最も大きい車。7人乗りなのも、マツダでは唯一です。

発売開始は2017年12月、2023年末で販売終了することが発表されています。

マツダではMPVの廃止後、ミニバンをラインナップから外しており、CX-8は同社のミニバン需要層および、多人数乗車を必要としつつもミニバンに乗りたくない層をターゲットに開発したそうです。

プラットフォームは北米で販売されるフラッグシップSUVであるCX-9がベースになっています。

マツダ CX-8とメルセデス・ベンツ GLBのスペック比較

比較は、マツダ CX-8 XD Exclusive Modeの4輪駆動モデルと、メルセデス・ベンツ GLB 200d 4Maticで行っています。

ざっとスペックを比較してみましょう。

ボディサイズ比較:マツダ CX-8とメルセデス・ベンツ GLB

 メルセデス・ベンツ GLB 200d 4Maticマツダ CX-8 XD Exclusive Mode
全長×全幅×全高(㎜)4650×1845×1700(AMGライン)4925×1845×1730
ホイールベース(㎜)28302930
トレッド 前/後(㎜)1590 / 16001595 / 1600
車両重量 前/後/合計(kg)1060 / 810/ 1870(フルオプションの場合)1930(フルオプションの場合)
前後重量バランス56.7 : 43.3  
最小回転半径(ⅿ)5.55.8

ご覧の通り、まずは全長が全然違います。CX-8の方が275㎜長い。

ホイールベースも100㎜違います。

これを見ると少し怯みます。我が家では妻も運転することから取り回しの容易さも考えて、できれば全長4.8mに収めたい。

ホイールベースも、我が家のセレナが2860㎜で、それでも内輪差にはやや気を遣ったので、ちょっと大きいなぁという感想。

最小回転半径も0.3ⅿ違います。直径にすると0.6m(Uターンの場合はこの分だけ余計に必要)なので、この差はそれなりにあります。

続いてパワートレーン関係。

パワートレーン比較:マツダ CX-8とメルセデス・ベンツ GLB

メルセデス・ベンツ GLB 200d 4Maticマツダ CX-8 XD Exclusive Mode
エンジン形式654SH-VPTS
エンジン種類直列4気筒DOHCディーゼルターボ直列4気筒DOHCディーゼルターボ
ボア×ストローク(㎜)82.0×92.386.0×94.2
総排気量(cc)19492188
最高出力150PS / 3400-4400rpm200PS / 4000rpm
最大トルク320Nm(32.6kgm)/ 1400-3200rpm450Nm(45.9kgⅿ)/ 2000rpm
燃費(WLTC総合)15.9㎞/l15.4km/l

CX-8の方が圧倒的にパワフル。燃費はそれほど差がありません。どちらも優秀。

最後に足回り。

足回り比較:マツダ CX-8とメルセデス・ベンツ GLB

 メルセデス・ベンツ GLB 200d 4Maticマツダ CX-8 XD Exclusive Mode
サスペンション形式(前)マクファーソン・ストラットマクファーソン・ストラット
サスペンション形式(後)マルチリンクマルチリンク
ブレーキ(前)ベンチレーテッドディスクベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後)ディスクディスク
タイヤ(前)235 / 50 R19(AMGライン)225 / 55 R19
タイヤ(後)235 / 50 R19(AMGライン)225 / 55 R19
駆動方式AWD(4輪駆動)AWD(4輪駆動)

こちらにはあまり大きな差がありませんがメルセデス・ベンツ GLBの方が幅の広い扁平タイヤになっているところが面白いところ。性格的にはCX-8がシティクルーザー、GLBがオフロードもという感じだと思ったのですが。

マツダ CX-8の外観

個人的には大好きでした。ごてごてしたラインがなくエレガント。色もきれい。

CX-8のエクステリア。この色が候補でした。メーカーホームページより(以下同)

マツダ CX-8:内装

内装はマツダが力を入れている分野。装飾は少なくクリーン。色使いもおしゃれで、これなら革シートも良いなと思いました。当時はエクスクルーシブモードにブラウン色(タン)の設定があり、それが良いなと思っていました。

CX-8の2列目シート。7人乗り仕様

マツダ CX-8:乗り込んでみると

着座位置は比較的高く、ハンドルを見下ろす形。ただ、チルトとテレスコピックの調整幅は大きく、私の場合着座位置を少し低く、チルトはやや高め、テレスコは前めにするとフィットしました。

視界はAピラーがやや太いですが、ドアミラーの取り付け位置が工夫されていて、何とか視界を確保していました。ややダッシュボードの位置は高く、小柄な人だとかなり座席を高くしないと前方視界が厳しいかなという印象。170cmの私には問題はありませんでした。

CX-8のコックピット

GLBは:ストレスのない着座位置と前方視界。ただ、左斜め前はドアミラーの位置の影響でやや死角が大きい。ボンネットがそれなりに高いため、左斜め前全体に死角が大きい。

マツダ CX-8の運転フィール

パワートレーンの印象

試乗車はXD L Package(2023年7月現在選択できなくなっています)。エンジンは2.2Lのディーゼルターボで、最高出力190PS/4,500rpm(マイナーチェンジ後は200PS/4,000rpm)、最大トルク450Nm/2,000rpm。ディーゼルにしてはかなりの高回転型です。燃費はWLTCモードで15.4㎞/l(AWD)

まず驚くのがディーゼルのフィーリング。ディーゼルなのにレスポンスが良く、そしてカラカラという音が少ない。伸びもとても良い。ATは第2世代のため6速ですが、変速レスポンスも遅くなく、走りを重視したマツダらしいフィーリングです。

CX-8の直列4気筒ディーゼルターボエンジン

GLBは:必要な時に、ちょうどいいくらいの出力。ターボのブーストの段付きも感じさせずに4000回転超までするっと回る。トルクの出方が絶妙でコントロールしやすく、むしろこれくらいパワーは控えめの方が、長時間乗ったときに疲れない。ターボはレスポンスが良い。「安全に疲れずに遠くまで走れる」特性といえる

2.5Lガソリンターボとの比較

本命は2.2Lディーゼルターボでしたが、2.5Lガソリンターボとの比較で決めたいと思い、試乗を依頼。CX-5の試乗車を用意してくれました。ガソリンターボはいわゆるライトプレッシャーターボで扱いやすかったです。ただ、最高出力は230PS/4,250rpmと、なんとディーゼルターボよりも低回転で発生(マイナーチェンジ前)。車の性格を考えると、よほどのディーゼル嫌いでない限り、日本の規制下ではディーゼルを選ぶのが良いのかと思いました。

運転フィール

乗り味も秀逸。前述の通り少し古いフォードのプラットフォームがベースだからか、動きもおおらかでゆったりしています。凹凸もうまくいなしている。カーブの時も過敏ではなくゆったりと曲がる感じで、ボディの骨格のしっかり感があるので気持ちよいです。個人的にはキビキビに振っているCX-5よりも懐が深い乗り味が気に入りました。ブレーキのフィーリングも自然な踏みごたえがあり、カックンとすることもなくとても上品でした。ボディの大きさもさほど気にならず。

GLBは:革の触感は良い。ステアリングはクイック。フィードバックはしっかりあり、アナログな感触が残っている。ステアリング中央付近の遊びは小さく、ファミリーカーとは思えない部類。たっぷりとしたストロークとコシのあるダンパー。電子制御ダンパーを装着していないこともあり、比較的あっさりしていて高級感はあまりない。ステアリングを切ってからの車の動きは「ああ、メルセデス・ベンツだなぁ」というもの。穏やかで動きに破綻が一切ない。安心感の固まり。全体に揺れ、振動が少ない。段差を乗り越えたときの収束が速い。座席の作りもよく、上半身が安定する。室内はわりと静か。特にロードノイズの侵入が少ない。

マツダ CX-8の後席乗り心地

2列目に座らせてもらい、営業さんに運転してもらっての試乗もさせてもらいましたが、我が家のミニバン(当時。日産セレナ(C26)に乗っていました)とは雲泥の差の乗り心地の良さ。若干コツコツした振動は伝えてくるものの、ボディの動きがおおらかで好ましいものでした。

CX-8の室内空間。2列目、3列目ともにシートがしっかり作られている

GLBは:足元空間はそこそこあるが、座面長がやや短い。乗り心地は硬めだがよい。特に縦方向、横方向、前後方向の揺れが少なく、収束も速い。酔いにくさにつながっていると思われる。

マツダ CX-8の3列目シート

マツダは販売当初から3列目シートの安全性についてアピールしていて、現時点でも一番厳しいアメリカの70%オフセットでの80km/h後方衝突でも生存空間が守られると言っています。(残念ながら衝突実験の動画等は公開されていないようでした)

マツダ CX-8の3列目シートについて(メーカーホームページ)

CX-8の3列目シートの安全性確保に対する取り組み

我が家では今回のミニバン(日産セレナ(C26))からの乗り換えのきっかけは、「安全性」に対する不安だったため、これは大きなポイント。

居住性も抜群です。大人の私(身長170㎝)が座っても空間的余裕がありますし、シートの厚みも十分あり、快適でした。

唯一、気になったのは圧迫感。

オプションのサンルーフをつけても、サンルーフが小さいために頭上の解放感が少なく、2列目シートがしっかり作り込んであることもあり、7人乗り仕様(我が家は5人家族のため、2列目はどうしても3人がけがほしい)だと前方視界も壁が立ちはだかるような感覚がありました。

GLBは:アクセスはやや大変だが、しっかりと作られている。世界一厳しいアメリカの後方衝突試験をクリアしていて、安全性にも抜かりがない。オプションのスライディングパノラミックルーフを装着すると、前方の圧迫感もかなり軽減される。

マツダ CX-8の良いと思った点

エクステリア、内装、全体のゆったりした乗り味、2列目の乗り心地、しっかり作られた3列目、コストパフォーマンス。(エクスクルーシブモードでも諸税含め550万円いかないくらい)。

全体として非常に魅力的にまとまっていると思いました。

マツダ CX-8の気になった点

サイズの大きさ。特に長さは運転のしやすさに直結するため、特に妻が運転できるか一抹の不安が残りました。デザインは良いのですが、マツダはデザインのためにフロントのオーバーハングを長くとりすぎていると思います。・・・と思っていたら、これが命取りになりました。

もう一つは、安全運転支援機能。マツダはこの分野は開発が遅れているようで、正直この部分の機能には期待ができませんでした。

サンルーフがすごく小さいものしかオプションで設定されていなかった点もちょっと残念なポイントでした。

最小回転半径5.8ⅿというのも、やや大きいなという印象。セレナが5.7ⅿで、これでもけっこう取り回しに苦労したため、それ以上というのは若干ネガティブでした。

なぜマツダ CX-8にしなかったか

実は、「条件付き」で注文書にサインまでしたのに、その「条件」を満たせなかったからです。それは、「車庫入れして駐車場に入れられることが確認できたら」というもの。

我が家の駐車場の許容全長は5000㎜。対するマツダ CX-8は4900㎜(当時。マイナーチェンジ後に4925㎜になっています)。問題ないように思えます。

が、念のためディーラーの営業さんに頼んで車庫入れをさせてもらった時のこと。

マンションの駐車場に到着。一発で駐車OK!閉めてみよう。

マツダ CX-8、大きすぎてマンションの駐車場に入りません!

なんでー?フロントバンパーがセンサーに引っかかり、柵が閉まらず。。

どうやらリアオーバーハングが短いため、全長は規定に収まっているものの、前がはみ出てしまう様子。
その後マンションに大きいサイズの区画に移りたいと伝えたところ、10年待ちです、とのこと。

そんなことで、注文を諦めたのでした。それがなければこの車にしておりました。


寸法上入るはずの機械式駐車場に車が実際には入らない、という問題はこちらにてまとめています

我が家の車選びの条件と、メルセデス・ベンツ GLBを含め購入候補を選ぶ過程についてはこちら

ライバル車比較(2)プジョー 5008の試乗レビューはこちら

ライバル車比較(3)ホンダ オデッセイの試乗レビューはこちら

ライバル車比較(4)日産 セレナ(C28)の試乗レビューはこちら

最終的に決めた車、メルセデス・ベンツ GLBについては下記にまとめています。

メルセデス・ベンツ GLBの魅力は?我が家の車に決めた理由を読む

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